アートゾーン神楽岡美芸短信

ギャラリストが様々な角度から日記風に伝える展示会通信です。

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5/28(月) 韓国のヘイリ芸術村を知っていますか?

 ヘイリ芸術村はソウルから地下鉄で1時間弱のところに新たに開拓された芸術村です。

 この村は1994年から構想され、現在も開発途上で、既に美術、音楽、演劇、映像、写真、彫刻、工芸、文学、出版、学術に関する作家、約300人が住みつき、音楽・演劇・舞踏、伝統芸術等の公演会場や、野外会場や、美術館、博物館、ギャラリーなど文化芸術に関する施設が集中しています。

 この芸術村において「アートゾーン神楽岡」で個展をした二人の作家がビッグイベントを開催、参加しています。

 その一人は青木野枝さんです。

 青木野枝さんはおしもおされぬ彫刻の第一人者で従来の「塊」としての彫刻を打ち破り、鉄材で「浮遊する彫刻」とも言うべき作品を制作し続けています。鉄板を溶断し、溶断したものを円形状に溶接リンクさせ円形を増殖させるなど革命的な仕事をし続けている女性作家です。

 その野枝さんがヘイリ芸術村で4月中旬からほぼ1ヶ月の大規模な個展を開催されました。展示の内容は大型野外彫刻4点、大小あわせて数十点と新作ドローイング、コラージュ、版画全作品です。
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(アートゾーン神楽岡にて個展 04/6)

 もう一人は舟田潤子さんです。

 潤子さんは大学を卒業してから2年しかたっていない新人です。しかし、昨年9月大野城版画ビエンナーレで池田満寿夫大賞を受賞するなど大活躍、季刊誌「版画芸術」に紹介されたことから東京の老舗画廊から声がかかり、なんと7月にヘイリ芸術村で開催される「ヘイリ・アジアプロジェクトⅡ-日本現代芸術祭」に版画部門代表で出ることになりました。

 「ヘイリ・アジアプロジェクトⅡ-日本現代芸術祭」とは日本現代美術を代表する作家はもちろんのこと、現在活発な活動をしている若手の作家の作品を一同に展示するものです。現在の日本美術の動向を紹介する大規模な展示会であらゆるジャンルから40名ほどが紹介されます。
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(佐藤陽子さんから池田満寿夫大賞受賞)

 「アートゾーン神楽岡」が個展をした作家が海外に活躍の場を広げていくことは本当にうれしいことです。(04/6青木野枝展 06/9舟田潤子展)

このお二人の2回目の個展を下記の通り開催しますのでご期待ください。

 ◎6/22(金)~7/10(火) 青木野枝展 
 ◎2008年7月予定 舟田潤子展 




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5/22(木) 相国寺での「若冲展」に感動す!!

 22日(木)に相国寺で開催されている「若冲展」を見に行ってきました。

 普段は静かな相国寺承天閣に過去に何回か行って、若冲の「葡萄図」と「芭蕉図」を見たことがあります。特に、葡萄図の葉と蔓の絡まりの見事さにすごい作家がいるものだと関心をしていました。

 しかし、若冲が今ほど関心を持たれていない頃でしたので「知る人ぞ知る」画家と言う程度の認識でしたね。私は密かに「こんなにすごい隠れた画家」を知っているのだという自己満足の世界に浸っていました。

 ところが2000年に大規模な「若冲 没後200年」展が京都国立博物館で開催され、かってない人気を呼び空前の観客が詰め掛けました。

 私も当然見に行きましたが、極彩色の華麗な闘鶏などの作品や筆のタッチだけで鶏の動きを描き出している作品等を見て、その力量にあらためて驚嘆しました。緻密な描写をすべきところは緻密に、大胆な動きを出さなければならないところは大胆な執筆で、しかも構図の大胆かつ正確さは筆舌しがたいものでした。

 多分誰もが同じように感嘆したのでしょう。このときから若冲は誰もが知る画家になりました。

 そして昨年に若冲のコレクターであるプライス氏所蔵のプライス・コレクションが公開され、これも見に行きました。日本人が、ないがしろにしてきた若冲を丹念に集めるなど、日本美術に対する洞察力を持っていたプライス氏に全く脱帽です。

 そして今回の相国寺承天閣での若冲展となれば見ないわけには行きません。しかも、120年ぶりに皇室から若冲の「動食綵絵」と「釈迦三尊図」が承天閣に里帰りしてくるということでしたから。

 明治維新の廃仏毀釈の影響で相国寺が皇室に手放した逸品が戻ってくるのです。相国寺はこの時のために承天閣を大幅に拡充充実をしていました。
 
 久々に11時ごろに承天閣美術館に向かうと、同志社大学の周辺から相国寺に至る道は人の行き来の激しい通路と化しており、承天閣に入場するには20分待ちでした。

 入館するとまず最初の部屋で懐かしい「葡萄図」と「芭蕉図」と再開しました。しかし、両方ともガラスの壁で仕切られておりセキュリティ体制が完備していました。人影のない静かな館内で見られた頃が懐かしく蘇りました。

 次の部屋に里帰りの作品が展示されているのですが、その部屋に至る通路の人々の動きが止まり遅々として動かず、の状態でした。

 ようやく館内に入るとむせ返る人だかりで、人垣を掻き分けながら見る状態でしたが、とにかく素晴らしい、「動食綵絵」30葉が左右壁面に15葉づつ展示されていて、それを睨むように中央に「釈迦三尊図」3葉が展示されています。

 江戸時代にはこのように展示されていたとの記録に基づいて再現されているようです。

 わたしは館内の「後ろが支えておりますので前の方は速やかに移動してください」との声にも動じず、前から見たり中央から見回したりしながら没我の世界に浸りました。

 今回の図録は2500円です。これはお買い得です。

 恐らく今年1,2を争う展覧会にノミネートできるでしょう。

 皆さん「若冲展」をお見逃しなく!!! 

 

5/22(火) こづえファンの声!

 「アートゾーン神楽岡」での「ひびのこづえ展」は毎年5月にしており今年で3回目となります。

 こづえさんと初めてお会いしたときに、吹き抜けを大きく取った明るいスペースを気にいられたようで、それ以来こずえ展をすることになりました。

 第1回目はどれほどのお客様が来ていただけるか心配しましたが、口コミでひろがり、1回目から神戸や大阪や奈良からも大勢のファンが駆けつけてくださいました。

 当店では個展の感想を書いていただけるノートを用意していますが、それを少し覗いてみましょう。

「昨年も見に来ました。新作もいろいろあり、いつも楽しく制作されているのが作品に表現されていますね」

 「エプロン、あまりにかっこよくていただきました。こんなシンプルなデザインもされるんですね。バッグなどの色の組み合わせが素敵でした。」

 「衝撃的でした!!いつの日かシャツを買います・・・・」

 「今年も京都で展覧会をやっていうれしいです。素材も色もデザインもとても見ていて楽しくなります。今日は私は誕生日なのですが、そんな日にこづえさんとお話ができてとてもうれしかったです。」

 「お家にあるお人形さん、触りすぎで少し真っ黒になっています。大事にしています。」

 「こんなに自由があるんだって知りました。来て本当に良かった。こづえサンに会えなくて残念です。」

 「初めて作品を拝見しました。すごくかわいくてファンになりました。」

 「初めてひびのこづえさんの作品を拝見できて大感激です。色づかい、デザイン、何をとってもうっとりするほどかわいくてとてもとても幸せな気持ちです。」

 「お人形さんもやっているなんて知りませんでした。いろんな素材でしかも個性があるものばかりなのに統一感があるのがすごいと思いました。」

 「学生の時から好きな作品ばかりでしたが、今日初めて実物を見ました。昨年は岐阜で克彦さまの作品にも出会えて、今日、作品についているハガキのメッセージをみてはっとしました。出来上がった使われたものと解体してとか余ったものでまた新しいものが生まれてそれを使う人がいること・・・・。とてもすてきとおもいます。今後ともずーと作品を生み出してください。」

 「とらばーゆの表紙のころから好きでした。今回”生”で拝見できうれしい限りです。あたたかさ、ぬくもり、ユーモア・・・・見ているだけで笑顔になりました。」

 などなど何回も通ってくださる方、毎年こられる方、初めての方、それぞれ感激を新たにされます。ノートに書かれた一言ひとことがその感動を如実に表していますね。

 何がこれほど感動を与えるのでしょう!

 きっと、こづえさんが1点1点こだわりながら心を込めて作品作りをされているからでしょう。次に汲めども尽きない創造性でしょう。そして人並みはずれた暖かい心遣いをもたれているからに違いありません。

 これからも毎年こづえ展を続けて行き皆様に感動を与えられればギャラリーとしても最高の喜びです。

ひびのこづえ展は ~5/29日(火) までです。
 

5/17(金) 「ひびのこづえ展」大盛況!緊急作品追加!!

 5月12日(土)から始まった「ひびのこづえ展」は2週目に入りましたが、1週目から大盛況でバッグやタオルやハンカチがたちまち品薄になり緊急作品を追加していただきました。

今日から緊急追加の作品が並びますので是非早めにお越しいただきご覧ください。DSC_0015.jpg


「ひびのこづえ展」 ~5/29(火)

5/15(火) 「ひびのこづえ展」大盛況の内に始まる!

 「ひびのこづえ展」が始まり既に4日たちました。
 
こづえ展が始まる前にブログに詳細を載せようと思っていましたが、準備と大盛況のオープニングパーティなどで忙しく掲載が遅くなってしまいました。

こづえさんはお忙しいのにオープニングパーティに来られ、ファンにサインをねだられ応じたり、ファンと共に写真に納まったりして楽しい時間を過ごされました。ほんとに気さくなこづえさんです。

それでは地下1階の会場にご案内です。
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地下にはシャツ、バッグ、タブリエ、帽子、ショール、タオル、タオル地ハンカチ、ハンカチ、食器類、作品集などなど、魅力的なこづえオリジナル作品とグッズが勢ぞろいです。

また、地下階段にはかわいい人形が皆さんをお迎えしています。
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二階へ至る壁面にはこづえオリジナルバッグがずらりと並んでいます。
そして二階にはカラフルなオリジナルスカートが並び華やいだ空間を作り出しています。
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吹き抜けの二階から日大国際関係学部の広告衣装である「二人のつながった赤いチューブ」が見下ろせますが、アートゾーン神楽岡の会場全体が、非日常の華やいだ賑わいをかもし出していてワクワクしてしまいます。
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今年もオープニング初日から大勢の方にご覧いただき、皆様に感動を与えております。まだご覧になっていない方は是非ご覧いただきこの感動を共有してください。

5/5(祝) 京都からうれしい話題を2つ!

 新聞を見て京都の公立小中学校の蔵書率が低いことに嘆きましたが、明るい話題もありました。

その1.
 世界に誇る京都の任天堂の宮本茂氏が米タイム誌の「世界で影響のある100人」に選ばれました。
 
 宮本茂氏は子供なら誰でも知っているスーパーマリオを作り出したゲームクリエーターですね。

 実は、当方は同志社大学に以前勤務していました。茂氏はその時お世話になった宮本英男先生のご子息ですが、宮本先生は2003年にギャラリーをオープンしてから2度ほどお越しくださいました。

 先生とお話している内にゲームのことに話が及び「実は私の息子がスーパーマリオを開発したんですよ」と恥ずかしそうに応えられたのをこの記事を見て思い出しました。

 私はPCゲームにそれほど関心はありませんでしたが私の甥にこのことを話したところPCゲームの神様だといって驚いていたのを今も思い出します。

 その後、確か同じ年の12月に宮本茂氏はギャラリーにお立ち寄りいただいたのですが多くを語らずじまいで残念なことをしました。
 もし、今度お越しいただいたら色々お話をお伺いしたいと思っています。


その2.
 現代美術の新人作家の発掘と育成を目指したプロジェクト「アート・アワード・トーキョー」を芸術系大学教授らが始め、そのプロジェクトに京都造形大学の後藤繁雄教授が一枚加わっておられます。

 私は京都造形大学アートプロデュース学科の公開講座に出席しており、その指導に当たっているのが後藤先生なので関心を持ちました。

 従来、美術系の大学は在学中にプロとしての心構えやプロになる方法論などを教授することは一切なく卒業生は原野に放り出された状態だったのです。卒業生は自分で道を切り開くしかなかったのですね。

 そのような環境を切り崩す試みの1つとして今回のプロジェクトを起こされたのでしょう。

 日本の低迷する美術界を活性化させるために是非成功させて欲しいものです。

 東京に事務局を置き、第1弾の展示会が東京駅から皇居に向かう新設地下道路で行われます。

 東京芸大や京都造形大学など美術系7大学の卒業生たち51名が選出されたとのことです。

 京都から東京へさらに世界へ果敢な挑戦をして欲しいものです。

5/5(祝) 京都府公立小中学校図書館の蔵書率が低いのは何故?

 今日の日経新聞(5/5)に公立小中学校の図書館で、国が定めた目標冊数を超えて蔵書を用意しているか否かの各都道府県別の蔵書率を掲載していました。文部科学省の調査報告です。

 これによれば京都府の小学校は27.8%で都道府県の中で下から8位、中学校は19.6%で下から4位でした。

 ちなみに小学校の最上位は岐阜県で84.7%、最下位は北海道で
15.8%、中学校の最上位は山梨県で68%、最下位は青森県で11.9%です。

 それにしても京都は何と低いのでしょう。文化都市といわれ大学の数も多い京都の公立小中学校が何故こんなに低いのか。これは京都府行政の怠慢としかいえませんね。

 蔵書率が低い理由の一つとして文科省は地方自治体の財政難をあげています。

 しかし、京都は他府県と比べて財政状況が劣悪なんでしょうか。

 京都の将来を担う子供たちにもっともっと予算を割くべきではないでしょうか。もっともっと子供たちに本を読ませる環境をつくりましょう。

 京都の数ある大学に進学するのは他府県の高校生のほうが多い原因は案外この公立小中学校の蔵書率に現れているのかもしれません。

文化都市が泣きますね。

5/1(火) 「橘宣郁子展」大評判の内に閉会!!

 4月7日からはじめた「橘宣郁子(たちばなせいこ)展」は本日で閉会です。

 サンフランシスコ在住の橘さんは今回の展示のために帰国され、実家の大阪から毎週土、日曜日ギャラリーに通っていただ来ました。

作品展示1
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 橘さんの作品の根源には生命の根源や起源、その増殖などがテーマになっているそうす。このような「命の泉」を柱にイメージを展開させていくと、又新しいイメージに展開していくそうで、年々新しいイメージを創出されています。いぞれの作品も「癒し」があり、見るものにアルファー波を生じさせ力が与えられます。

作品展示2
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 橘さんは海外にいて日本人の血が無意識に作品に出るのか、どの作品にも和のDNAが流れていて、抽象的ながら浴衣や着物に仕立てたら面白いものになるような図柄のものもあります。

作品展示3
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 橘さんは語学にも精通していて英語はもちろんのことフランス語、ドイツ語、イタリア語などにも関心を持って民族性や歴史の違いが各国のことばに色濃く反映していることに関心を示します。
 
 例えば日本語と外国語の発音は同じでも意味の違いなどを絵にする試みや、絵本にまとめる試みを積極的にしています。

作品展示4
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 上記は薄い和紙に摺った版画ですが、2階から何枚も吊り下げて外光を通して作品を見せる試みでインスタレーションとして行われました。

 展示期間中、この作品にあわせカール・ストーンさんが作曲した命の源泉にふれるような曲を流し続けました。

 様々な試みを積極的にされている橘さんの全貌が今回初めてアートゾーン神楽岡で披露され、あらためて欧米で高い評価を受けている作家であることを来客者に実感していただけたと思います。

 今後、2,3年に1度必ず当ギャラリーで個展を続けていき、多くの方々にその作品を見て欲しい素晴らしい作家です。

 

 

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