アートゾーン神楽岡美芸短信

ギャラリストが様々な角度から日記風に伝える展示会通信です。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

6/30(土) 海外アート事情③-2 ヴェネチア・ビエンアーレに感動!

 6月9日の夜は運河沿いのレストランで疲れを癒し、翌10日からオープニングのビエンナーレに備えました。

 10日10時オープンにあわせ9時半にサンマルコ広場から水上バスに乗りビエンナーレの主会場のあるジャルディーニに向かいました。航海は7,8分です。

 下記はジャルディーニ会場に建てられたビエンナーレの各会場を示したサイン塔です。
20070630112443.jpg


 この地図はヴェネチア市全体の地図ですが、市内を大運河が逆S字型に走しっているのが判ります。右側の小さい丸の部分がジャルディーニ会場で大きい丸がアルセナーレ会場ですが、この2会場がメーン会場で34カ国が各国のパビリオンを持ち展示をしています。さらに市内各所で42カ国が展示しています。

 100年以上の歴史を持つヴェネチア・ビエンナーレに日本作家(高村光雲など)が第2回から参加。公式参加は1952年からで、1956年にジャルディーニ会場に日本館が竣工しました。

 下記はジャルディーニ会場での入場券売り場です。既に長い列が出来ていました。

20070630121328.jpg


 当日はイタリア館の前で開会式があり、丁度始まるところでした。主催者の挨拶から始まり文部大臣初め様々な方々の挨拶が1時間以上に渡りありうんざりしました。下記は挨拶風景です。
 
20070630184113.jpg


 ところで、今日は青木野枝展開催中で青木野枝さんが昼からギャラリーに来られたためファンなど来客が多く多忙だったのでこの続きは明日以降とします。
スポンサーサイト

6/29(金) 海外アート情報③ ヴェネチア・ビエンナーレに感動!

 「海外アート情報」③の掲載が遅れてしまい申し訳ありません。

 6/9午後クレモナを発ち車で4時間余り走りヴェネチアへの架橋にたどり着きました。

 6/10から11月末まで第52回ヴェネチア・ビエンナーレが開かれています。今回の海外アート情報視察の大きい目的の一つはこのビエンナーレを視察することにありました。
 ですからこの架橋にたどり着いたときはワクワク嬉しくなりました。

 この架橋を渡るとローマ広場に大駐車場があり、車ではヴェネチア市内に入れないので滞在期間中この駐車場に車を預けなければなりません。下記がヴェネチア市への架橋です。同様に汽車も自動車道と並行して走っており市内直前まで入っていますが、乗客が市内に入るには水上バスに乗り換えなければなりません。

  20070629194451.jpg


 ローマ広場から出ている水上バスに使節団3名は乗船し、いよいよ目的地サンマルコ広場に向かいました。

 左右に広がる美しい町並みの中を水上バスはところどころ停まりながら進み、見とれているうちにサンマルコ広場に着きました。サンマルコ広場周辺は夕日に映え素晴らしい光景です。下記はサンマルコ寺院前に聳え立つ大鐘楼から見下ろしたサンマルコ広場です。イタリアの現在作家エンゾー・クッキー展の横断幕が見えます。 

20070629200038.jpg

6/25(月) 海外アート事情② ヴァイオリンの町クレモナにて!

 6/8ミラノに未練を残し、午後クレモナへ向かいました。クレモナはミラノから車で約1時間半です。

 クレモナは17世紀にヴァイオリンの名器を数多く制作したアマーティ一族やストラディバリウスを生んだ町です。

 ストラディバリウスがなくなった後ヴァイオリン作りが廃ってしまいましたが、20世紀に入り町を蘇らそうと各地からヴァイオリン製作者が集まり再び活気をとりもどしたそうです。

 この町に25年前から永住しヴァイオリン製作に専念している日本人松下敏幸さんを訪ねるため私たち視察団はクレモナに訪れました。

 実は松下さんには今年の春先にヴァイオリン作品展示会の件で「アートゾーン神楽岡」で会っていました。

 初めてお会いしたときの松下さんの気迫ある対応に感動し松下さんのヴァイオリン作品展(来年11月)を引き受けました。また、製作されているクレモナにお伺いすることを約束したのです。

 そういうわけで松下さんを通じて前もって予約しておいたホテルで松下さんにお会いし、松下さんのヴァイオリン工房に案内していただきました。

 ヴァイオリンの材料は表面に軽いもみの木を、側面と裏面は硬いカエデを使います。松下さんは実際に山に入り使える木を探すそうです。そうして選び抜いた木をヴァイオリン製作に必要なサイズに切り乾くまで保存されます。下記が保管されているところです。

20070625153447.jpg


 ヴァイオリン製作(ヴィオラ、チェロも製作)に必要なサイズに切り取られた木を例のひょうたん型に切り取り、さらにノミで5ミリ程度の薄さにまで掘り進めますが、この作業は長年の経験が必要です。
 
 ヴァイオリンは全体に微妙なカーブが付いており、また、左右対称にS字型の穴が開いていますが、その表面のカーブやS字穴によって音色が変わります。下記はノミなどの道具が入っている机と作業台です。
 
20070625154919.jpg


 松下さんから説明を受けているところです。ヴァイオリンの型は色々あるようですが結局ストラディヴァリウスの作った形のものが良い音が出るようです。そのカタチを再現する努力を日夜されているようですが当時の製作過程の記録がほとんど残っておらないようで試行錯誤を未だにしていると言ってられました。

20070625155014.jpg


 下記は完成真近かのヴァイオリンやチェロです。

20070625155055.jpg


 仕上げのニス塗りは重要でストラディバリウスのような重厚な塗りが未だにできず研究中とのことでした。下記はニスの材料です。

20070625155151.jpg


松下さんから詳しく製作過程を教えていただき、ヴァイオリン製作が如何にに大変な作業でありかが良くわかりました。

 また、松下さんの素晴らしさは日々研究を怠らずストラディバリウスを越えようとされていることでした。その努力は並大抵でないと実感しました。

 過去にヨーロッパでのヴァイオリン製作コンペで何度か金賞を取ってこられ、2004年にNHK教育番組で紹介されたのもうなずけました。

 その夜はクレモナを流れるポー川河畔のレストランに行き夜遅くまで話し飲み楽しい時間を過ごしました。

 翌朝は弦楽器コレクションのある市庁舎とストラディバリウス博物館を案内していただきさらに詳しい説明を受けました。

 ところで、クレモナの町はドウーモー(大聖堂)を中心に広がる小さな町ですが本当にきれいな町ですみやすい町だと感じました。

 来年11月開催の松下敏幸ヴァイオリン制作作品展のイメージもかなり出来上がり今から楽しみです。

20070625181324.jpg


 9日昼過ぎクレモナを後にしヴェネチアに向かいました。


6/23(土) 海外アート事情① ミラノで!

 6/5~6/17の期間、ミラノ、クレモナ、ヴェネチア、バーゼルを回りました。

 第1回目の「海外アート事情」としてミラノでの体験をお伝えします。

 私たち「海外アート事情」視察団3名はジュネーブから車でミラノに直行しました。ジュネーブからは約4時間程度です。途中にスイス、フランス国境からモンブランが遠望できる峠を通るのですが当日(6/6)は曇天のため残念ながらモンブランの雄大な姿を見ることが出来ませんでした。

 車で走るとミラノの町は全く迷路です。縦、横、斜めと複雑に道が走っていて、しかも全ての道に違った道路名が付いています。道路名が付された詳細な地図をあらかじめ購入しておいたので、それで各道路コーナーごとに道の名前を確認しながら、四苦八苦し目的のホテルに着きました。

 ミラノのホテルはダヴィンチの「最後の晩餐」があるサンタ・マリア・デッレ・グラツェ教会の近くでした。敷き詰められた石畳の軌道を走る市電の前の古びたビルの中の一角がホテルで、外壁のインターホーンで訪問を告げ入る仕組みです。友人の紹介で予約したホテルで、紹介しただけあってホテル内は落ち着きがあり清潔できれいに飾り、持て成しも充分でした。

20070623132548.jpg


 翌日午前中はブレラ絵画館へ、昼からはサンタ・マリア・デッレ・グラツェ教会のダヴィンチの「最後の晩餐」を見学しました。

 ブレラ絵画館はミラノ1の美術館です。歴史は古くパプスブルグ家の女帝マリア・テレジャやナポレオンの力によって充実し、第2次大戦でも充実した作品は被害は受けず残りました。
 
 このブレア絵画館で修復技術者として働いているアンドレア・カリーニさんを訪ねました。カリーニさんはブレラ美術学校を卒業され、今までにボッテチェルリやジョットなどの絵画を修復されてきました。一方、カリーニさんは現代美術の担い手で抽象絵画の若手作家でもあります。

下記は特別に入れていただいた修復現場です。
現在、Palmn il Vecchio や Adoracionedei Magli や Becgognone Christo などを修復中でした。20070623132816.jpg


20070623132729.jpg


カリーニさんに館内を案内していただきマンテーニャの「死せるキリスト」、カルバッチョの「マリアの宮詣で」、フランテェスカの「聖母子」、ラファエロの「マリアの結婚」、ハイエツの「接吻」、さらに現代美術のモランディの作品など日本では決して見られない作品を数多く見ることが出来ました。

 昼からダヴィンチの「最後の晩餐」の見学です。

 ダヴィンチの「最後の晩餐」は近年修復された後、入場制限をしており予約をしなければ見られません。日本から事前にカリーニさんに連絡を取り予約をしてもらっていたおかげで今回見ることが出来ました。

 ダヴィンチの「最後の晩餐」は下記サンタ・マリア・デッレ・グラツェ教会にあります。
 
20070623132656.jpg


 入り口の表示です。

20070623132612.jpg


 予約の午後3時45分に教会前に集まり予約番号を申し出、普段より割高な入場券を購入し待機。3:45組は4時になると入館。しかし、入館するも中庭の見えるところでさらに15分待機させられ、二重、三重のセキュリティ体制のなかでようやく「最後の晩餐」と出会いました。

 館内は広々とした一間です。この部屋は修道院食堂だったようですがいまはその面影はありません。物の本によればレオナルドはこの建物の2階部分を想定し、食事をしながら修道士たちが「最後の晩餐」を階下から見上げるように壁面全体に描いたとのことです。

 しかし、ナポレオン軍はここを倉庫代わりに利用しイエスの足元の部分に通路を作ったため、イエスの足元がありません。さらに第2次世界大戦で空爆を受けたため周囲の絵画はありません。まさに奇跡的に残ったもののようです。

下記は雑誌ブルータスより抜粋。
 20070623151717.jpg


 修復されたものの、背後の風景に何が描かれていたのかわからない謎の多い絵画と言われています。

 「ダヴィンチ・コード」でダヴィンチを巡る数々の謎が取り上げられていましたが、カリーニさんによればイタリアでは皆が良く知っている伝説が寄せ集められてうまくストーリーとしてまとめられた物だと言っておられました。

 ミラノの町は奥が深く見たいところが一杯ありましたが残念ながら時間切れとなり、翌日8日はクレモナに向かいました。

6/22(金) 「青木野枝展」始まる!

 現代彫刻の世界で今最も活躍している青木野枝の個展が今日から始まりました。

 今回は今回の個展のために制作された彫刻をまず紹介しましょう。
 当ギャラリー空間にピッタリと合っています。

20070622154738.jpg


 また、版画は新作ばかり13点が展示されています。そのうち大作が2点ありますが、そのうちの1点を紹介します。

20070622155110.jpg


また、11点入りの版画ポートフォオも制作され、見事な出来栄えです。

 さらに30点近くのドローイングとコラージュをあわせて展示しています。

下記コラージュは新日鉄室蘭製鉄所をテーマニしたものです。

20070622171925.jpg


 このように様々なことに取り組む野枝さんの全容がわかる個展となっています。

 会期は下記のとおりです。是非ご覧ください。

6/22(金)~7/10(火)

6/20(水) 注目の「青木野枝展」いよいよ22日(金)から!

しばらく海外視察旅行のためブログを休ませていただきました。ブログをお楽しみいただいていたかたがたには申し訳ありませんでした。
 
 6月5日に出発し、6月10日開催のヴェネチア・ビエンナーレおよび6月13日開催のバーゼル(スイス)アートフェアを視察し6月17日帰ってきました。

 この目で見た海外のアート事情は今後数回に亘って報告させていただきます。

 今回は6月22日から始まる青木野枝展についてお知らせします。 

 青木野枝さんは5月6日まで韓国ヘイリ芸術村で開催されていた大規模な個展を終え、当ギャラリーでの帰国後の初個展です。

 ヘイリ芸術村では新作5点を含む彫刻の大作12点が展示されました。他に彫刻の小品15点も展示されました。
 
 ご存知の通り、野枝作品は鉄を溶断した棒状の鉄材を四角や円形に溶接し、つなげていく事で鉄の重力を全く感じさせない軽快で浮遊感に富んだ作品を作り上げます。

 また、ヘイリ芸術村では全版画作品62点、写真のコラージュ、ドローイングなど青木野枝の全貌がわかる展示になっており大きな反響があったと朝日新聞、毎日新聞、日経新聞共に大きく報じていました。

 当ギャラリーでの個展は2004年に続き2回目となりますが、この間の青木野枝さんの活躍は目覚しく自治体の美術館などからの招聘で個展、グループ展が相次ぎ、ますます活躍の場を広げてこられました。

 今回は、彫刻7点、コラージュとドローイング29点、版画13点が展示されますが、ほとんどが新作で、コラージュなど一部は韓国で展示されたものです。

 充実した青木野枝展を是非ともご覧いただきたくご案内します。

 青木野枝展 6/22(金)~7/10(火)

20070620121240.jpg

FC2Ad

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。