アートゾーン神楽岡美芸短信

ギャラリストが様々な角度から日記風に伝える展示会通信です。

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10/30(金) ウェイン・クロザースさん! 今後の活動予定は!

 ウェイン・クロザースさんの個展も下記で終了です。

  ~11/1(日)

 ウェインさんは今まで世界各地をまわりいろんな人々と出会い、人情に触れ、さまざまな風土、風習に出会い、多くの刺激を得てこられたことが、現在まで続く作品・顔シリーズ、人体シリーズとなっているのでしょう。

 子供のころに「世界を探検して、その後で宇宙へ行って探検したい」と思っていたとのことです。このような夢は誰もが描く夢ですね。

 そして、美術の世界ですがウェインさんはそれを実践し世界を駆け巡り現在活躍中です。

 「これからも新しい体験をして、オリジナルアイディアから作品を作りたい」と前に向いて制作意欲満天です。

 今年末には長年住み慣れた東京を引き上げてオーストラリア・メルボルンに帰国とのことです。

 メルボルン美術館に東洋美術の部門があり充実させるとのことで、東洋美術、日本美術の学識を買われキュレータに招聘されとのことです。

 制作時間は充分あるようで今後とも活躍を期待したいものです。

2階から地下を見る

 上記は展示会場2階から地下展示場を見下ろした写真です。

 日曜までです。是非ご覧下さい。

下記ギャラリー案内サイトにもどうぞ!

http://www.artzone-kaguraoka.com/
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10/17(土) ウェイン・クロザースさん! 好きな作家は?影響を受けた事柄は?

 ウェインさんの作品はメッセージがこめられているようです。

 そこで聞きました。「あなたの好きな作家、尊敬する作家は誰ですか。」

 「難しい質問ですね。好きな作家、好きじゃない作家はいますが、多分それより私に影響するものは美術と関係ない場所と人間のような気がします。」

 好きな作家はいるが影響は受けておらず、美術と関係ない場所や人間から影響を受けたように思うとの返答です。

 制作活動に影響を与えたものは「具体的でないですが、現在の社会的なもの、政治的なもの、自然的なもの」だ言っており、それを、「新しい方法と方向で見せたいと考えているし、今まで感じなかった部分を感じさせたいと思っています」との応えでした。

 さまざまな国をまわり、各国の人と交わり、その中で人間の生き様、有り様をみつめ、そのエネルギーを感じとり、人間共通に秘めるエネルギーをさまざまな「顔」として描き、「人体」として等身大の作品を沢山作ってきました。

人体縮小

 ウェインさんにとって、さまざまな国の風景と人との出会いによって、インスピレーションとエネルギーを受け新しい作品を作る原動力となるのでしょう。

 元気がもらえるエネルギッシュな作品ばかりでです。

 ウェイン・クロザース展 ~11/1(日)

 是非ご覧下さい。 

10/15(木) ウェイン・クロザースさん! 何故、木版画なのですか?

 ウェインさんの作品は前で見るとまだら模様の集積に見え、離れると顔が現れるという騙しえのような作品が多い。

 例えば、下記は一部分です。

キューピット一部

 これの全容は下記です。

キューピット縮小

 このような作品を創っているのですが作品の特徴として彼は「見方によって様々だと思いますが、ひとつの作品を、近くで見ると色々な模様とメッセージが描いてあり、遠くで見ると大きな形の表現が現れること。」といっています。また、「それと、色々な色彩の組み合わせと実験的なアプローチ。」をしているだとのことです。

 このような作品を木版画で作る理由を尋ねました。

 「自分の表現したい気持ちと目的が、版画の技法と一番合っていると思います。自分の感じるエネルギーが絵に写ることと、木から紙に写るプロセスが似ていると思います。」

 ウェインさんの作品はどれも力強く激しいエネルギーを感じる色彩を使用していますが、和紙と木版の素材が激しいエネルギーを吸収し落ち着きのある暖かい作風にしているように思います。

 ウェインさんは作品に反映している和紙と木の味の魅力に取り付かれているのでしょう。

 ウェイン・クロザース展は ~11月1日(日)までです。 

 どうか一度、作品をご覧下さい。

10/13(火) ウェイン・クロザースさん 今回のテーマは?

 現在下記個展をしています。

 ウェイン・クロザース展 10/11(日)~11月1日(日)

 今回のメインテーマは「Human Mannequin Icon ?」だということです。

 これは何を意味しているのでしょう。

 そこでウェインさんに訊ねたところ「人々が理想とする完璧なファッションルックであるマネキン、完璧なスピリチュアルな形であるイコン、そして私たち生身の人間を提示して、私たちが現実に生きることとは何だろう?という問いかけをしています。」

 人間は様々な顔をもっています。心の持ち様によって顔の形相も変わります。心の持ち様とはスピリチュアルの高低でしょう。

 これは仏教でいう六道(地獄道、餓鬼道、畜生道、阿修羅道、人間道、天上道)に通じるかもしれません。

 今回の作品を観てみましょう。顔は生き様を映すのではないでしょうか。

 地下1階展示

 アートゾーン神楽岡の2階スペースにはウェインさんが気に入っているプロジェクト「Repository of Forgotten Sensations」シリーズの一部が並べられています。下記がそうです。

 2階のインスタレーション

 これら上記の作品は各国でインスタレーションの形で紹介されたもので、最近では中国の重慶にある庭園の池の上に針金を張り巡らしそこから水面上に吊り下げたこれら作品群は圧巻だったようです。

 この作品群の意味するところは「作品の大きさは実物大の人間と同じで、私たちがほとんど見えない体の中を流れているエネルギーと気持ちを表現しています。」とのことです。

 これら等身大の作品群は圧巻です。是非ご覧下さい。

 ところで、ウェインさんは今日(10/13)からバルト三国の一つリトアニアに出発です。リトアニアで個展があるとのことです。

 リトアニアから帰国後、東京と福岡でシンポジウムに参加し、11月には母国オーストラリアに帰国とのことで世界を股に掛け大活躍です。

 オーストラリアではメルボルン美術館のキュレーターとして2年間契約で活躍されると聞いています。

 このように活躍している作家の作品とはどんなものか是非ご覧下さい。

10/12(月) ウェイン・クロザースさんのトーク模様

 10月11日(日)からウェイン・クロザース展が始まりました。

 ウェイン氏はオーストラリア生まれでメルボルン大学卒業後来日し、以来木版画を学び現在は各国で制作発表をしている独特の作風の作家です。

 オープニング・イベントとしてトークをお願いしましたが下記がその模様です。

 アートトーク

 ウェイン氏は2007年から「Human Mannequin Icon?」シリーズを制作しており、今回はこれらを中心にした展示を展開しています。

 これらの作品は人間の神格化というべきIcon、人間の化身というべMannequin、そして生身の人間と3つの形相を描き、人間のあり方や生き方を問うています。

 トークではプロジェクターを使いながら作品制作のプロセスや作品の意図、さらに各国で行った展示の模様やインスタレーションの模様の説明がありました。

 参加者は14、5名でしたが熱心に聴いていただき、終了後楽しい懇談会に入り大いに盛り上がりました。

 

10/10 ウェイン・クロザース展 明日から始まる!

 下記個展が明日から始まります。

 ウェイン・コロザース展 10月11日(日)~11月1日(日)

 ウェインさんは20年前に日本に留学してきたオーストラリア人です。

 それ以来、日本で木版画を学び研究し、現在、武蔵野美術大学非常勤講師をする傍ら世界各国で個展をする多忙な日々を過す作家です。

 ウェインさんは人間に興味があって喜怒哀楽の顔、虚栄の顔、嘆きの顔など様々な顔を木版画で表現したり、人体の内的エネルギーや魂を様々に表現しています。

 Numan Mannequin Icon 49×47cm縮小

オープン初日にウェインさんのアート・トークを下記の通りします。

 ウェイン・クロザースのアート・トーク
 10月11日(日) 15:00
 参加 無料 定員40名
 場所 アートゾーン神楽岡(京都市左京区吉田神楽岡町4 TEL075-754-0155)
 
 
 是非 アートトークにもお越し下さい。

10/6(火) 片平菜摘子さん! 個展最終日です。今後の目標をを聞かせてください?

 片平菜摘子木版画展が今日で最後です。

 ご覧になった多くの方から一堂に片平さんの作品は現物を見て初めて作品のよさがわかるとの声をいただきました。

 微妙な木版の味わい、例えばエンボス表現、木目の摺りだしなど木版画でしか味わえないテクニックも巧みに使われており、その魅力に取り付かれるのです。

 これからも益々鍛錬しすばらしい作品を世に出していただきたいと願っています。

 そこで、最終日にあたって、今後どのような目標を持って作家活動をされていく予定ですか、と尋ねました。

 「版画だけでなく、さまざまな切り口を探りながらものづくりに携わっていけたらと思います。
    
それらを通して、多くのかたと出会い、コミュニケーションすることができたら、とても嬉しいです。」

 木版画だけでなく、様々な切り口で挑戦したいとの抱負を持ちながら続けたいとのことですから、いつか全く違った作品を発表されるに違いありません。

 彼女は来廊のときに動きのある版画や立体にも挑戦したいといっていました。

 今後が期待でき楽しみな作家です。

with the wind縮小

 片平作品をまだご覧になっておられない皆さま、片平作品を数点ストックしておきますので是非現物をご覧いただきたくご案内いたします。

 次回の個展は下記の通りです。

 ウェイン・クロザース展 10/11(日)~11/1(日)

 オーストラリアの木版画作家で世界各国で制作発表をしている作家です。

 10/11(日)15:00からアート・トーク(無料)も開催します。

 是非、ご覧下さい。 



10/4(日) 片平菜摘子さん!アートを取り巻く日本の状況をどう思いますか?

 片平さんにアートを取り巻く日本の現状についてどう思うか訊ねました。

 「海外と比べてみると、日本はアートがまだまだ身近でない気がします。

 例えばフランスは道を歩くだけでもアートに触れられました。停留所、ゴミ箱、地下鉄、ポスターなどひとつひとつのデザインや色彩が豊かで、誰もが無意識にアートのなかにいる感じがしました。

 日本は色彩が暗かったり、逆にデザイン性よりもごみごみした印象です。でも、それが日本らしさなのかもしれません。

 アートというと一般的に美術館に行って高いお金を払って観に行くという観念は根強いと思います。一般に普段アートに関わらないひとにとって、「美術」はわかりにくく、抵抗を感じやすい社会の雰囲気ができているような気がします。

 そう考えると、京都という地はアートにあふれていますね。石畳や、昔ながらのお店や暖簾など、身近でさまざまなデザインに触れることので、いいなあと思います。」

 ヨーロッパ諸国の主要都市は古い町並みがしっかり残り、戦争で被災したところも戦前の町並みに復元されていて、町の景観自身が絵画的景観のところが多いですね。

 やはり、永い歴史の中で培われた洗練されたデザインで町並みがコーディネートされているからでしょう。

 その上、どぎつい看板はないし、電信柱もないし、その上高層ビル群も少ないからと思われます。

 日本人は決して美術に関心がないわけではないと思っています。ルーブル美術館展が京都と大阪で最近ありましたがどちらも大混雑でしたから!

 しかし、現代作家の展示になると減ってまいます。特に日本人作家になると閑散とします。

 日本人はどうも教科書で学んだような作家の個展でないとダメなのでしょうか。

 日々新しい作品を作りだす作家が生まれています。その中から優れた作家を自分の目で探し出すことは大変楽しいことです。

 評論家や他人の評価を鵜呑みにせず自分の美意識でまずは評価してみることです。

 気楽にギャラリーに立ち寄ってみれば、例えばまだまだ新人の片平菜摘子さんの作品などに出会えるのです。

 そしてあなた自身がその作品の評価ができるのです。これほど楽しいことはないのではないでしょうか。

 ギャラリーは優れた作家とお客様の橋渡しをするだけだと思っています。

 ぜひ、片平さんの作品をご覧になって自分の目で評価する楽しい時間を持っていただきたいと思います。

かなたのちかく縮小
 

10/2(金) 片平菜摘子さん! 好きな作家、尊敬する作家は誰ですか?

 多くの作家はいろんな作家に影響され、やがてそれから抜け出し自立し自分の作風を確立していきます。

 しかし、ほとんど影響を受けず独自の世界を確立する作家もいますが少ないかもしれません。

 片平さんに「あなたの好きな作家、尊敬する作家をその理由も含めあげてください」と質問しましたところ、下記6名の名前が挙がりました。

1.アーサー・ラッカム
2.エドワード・ホッパー
3.船越桂
4.高嶺格
5.ジャン=フランソワ=ラギオニ
6.パウル・クレー

アーサー・ラッカムは知りませんでしたので調べたところ、イギリスの童話絵本作家でした。登場する妖精も悪魔も動物も人間と等身大におどろおどろしくリアルに描かれています。

彼女は次のように述べています。

 「もともと母の本で、小さい頃よく眺めていました。ちょっと怖くて幻想的な彼独特の世界観と、人の線が好きです。本を開くとすぐに引き込まれてしまうので、気づいたら私は妖精になっていました。絵本の中へ飛んでいってしまうことがありました。」

 片平さんはお母さんから読んでもらい妖精になったり、悪魔に襲われたり、様々な体験を話の中でされたに違いありません。

 絵は全く違いますがアーサー・ラッカムから体得した精神は作品に今後出てくるかもしれません。

 次はエドワード・ポッパーです。彼女はホッパーからの影響はありそうです。

 「高校生のとき、東京で初めて観た展覧会。

夜に光るバーの灯りや、マリリンモンローのようなブロンドに真っ赤な口紅は、遠く知らない大人の世界だなぁと思いました。

ホッパーの空間性と、黄緑色が好きです。こうして書きながら振り返っていると、特に空間は影響をいただいているなぁと感じます。」 

 ホッパーはアメリカを代表する作家で都会の中で孤独に生活する人物や風景を描た作家として有名です。 

 ホッパーは日常の生活する何気ない人物や風景を切り取って描いていますが、片平さんも同様に何気ない日常風景を描いている点では画面構成としてはホッパーの影響が見られますね。

 しかし、絵の中に流れる精神性は180度違うように思います。ホッパーの絵には20世紀初頭の時代を反映し孤独な蔭が感じられる画面に対し、片平さんの絵からは日常の営みを暖かい眼差しで捉えていて人肌の温かみが漂っています。

 さて、船越桂の彫刻はうつろな瞳で遠くを眺めている人物像が多いのですが、遠くに焦点をあわすという点で、その目線が彼女の目線と同じかもしれません。

 高嶺格は鹿児島県出身で片平さんと同郷です。それだけに気になる先輩なのでしょう。現代美術の先端を行く作家だけに片平さんとの共通点はなかなか見出しにくいですが、片平さんが刺激を受け新しい試みをするヒントを得られる作家も知れません。

 片平さんは高嶺格の人間くさい作風に魅力を感じているようですが、片平さんの作品にホッパーの作品に見られる人間の悲しみ、船越作品に見られる人間の深遠さ・重みなどが加われば更に面白くなるでしょう。

 ジャン・フランソワ・ラギオニはフランスのアニメーション作家ですが片平さんから教えられるまで知りませんでした。是非一度彼のアニメを見てみたいと思います。

 最後に片平さんはパウル・クレーをあげています。

 クレーはヒットラーから退廃芸術と指摘され苦難の時代を過ごした作家ですが、彼ほど内的世界を多様に描いた作家はいないでしょう。理知的でユーモアに満ちた作品に誰もが魅了されてきました。片平さんもその一人ですね。

 片平さんの最近の作品に日常風景とは違った造形的作品が出始めていますがクレーの影響ですかね。

thewhiteroseofvirginity縮小
 
amiddlegarden縮小

 理知的に走りすぎユーモアのあるものを作ることは意外と難しいですが、これからも挑戦してください。

 片平菜摘子木版画展 ~10/6(火)まで

 是非ご覧下さい。

10/1(木) 片平菜摘子さん!制作活動に影響を与えた事柄は何ですか?

 片平さんの作品は今までの日常体験がベースにあるようですね。特に子供のころの体験が強く出ています。

森への道Ⅲ縮小

 きっと小さい頃から絵が好きだったのでしょう。

 そこで、制作活動に影響を与えた事柄を教えていただきました。

「小学校の図工の先生との出会いです。ユーモアたっぷりのおもしろい先生でした。黄色が大好きで、「黄色をいれなさい!」が口癖でした。先生は生徒のいいところを見つけてたくさん褒めてくださいます。

 始めて家族以外の大人に認めてもらえた記憶は、ずっと強く残るものなんですね。

 また、日々展示を観に行き、さまざまな作品と出会うことや、作家さんの表現への対しかたに触れることは、自分の制作活動に影響を与えます。
    
けれども、その帰り道や、窓から見えるいつもの景色が作品になることが多いです。」 

 小学校の図工の先生との出会いが発端で美術大学進学の動機になったようですね。

 小学校の卒業文集で将来は「絵かきさん、花やさん」が夢だと書いたようです。

 その夢が実現する第一歩を片平さんは踏み出したばかりです。

 これからが期待で来る楽しみな作家です。

 

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