アートゾーン神楽岡美芸短信

ギャラリストが様々な角度から日記風に伝える展示会通信です。

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7/19(土) 平安画廊の店主中島さんの訃報に接して

 平安画廊といえば版画専門に取り扱う老舗です。私は30歳前後からしばしば通ってきた画廊でもあります。その店主である中島さんの訃報を昨日耳にしました。来年に画廊開設40周年を迎える直前の訃報でした。

 中島さんは版画はまだまだマイナーな評価しか得られていない60年代に版画専門画廊を起こしたパイオニアです。

 中島さんから伺ったところによれば、版画家であったお父さんの影響もあり版画専門の画廊にされたようです。また、今のように美術系大学に版画専科はなく油彩系に含まれていた頃でした。そのため版画をする作家を掘り起こすために東京芸大に何度も通われたそうです。

 そんな苦労をしながら版画専門画廊を立ち上げ、以来着実に多くの版画作家が平安画廊から育っていきました。その実績はすごいものがあり、私のようなまだ画廊を始めて5年しかたたないものには足元にも及びません。

 わたしが平安画廊で最初に購入した作品は松谷武判のシルクスクリーンだったと記憶します。松谷氏は現在はフランス在住で国際的に活躍される作家です。

 それ以降、私は平安画廊で様々な作家に出会い版画の虫になったのでした。まさに版画について学んだプライベート・スクールで、中島さんから多くのことを教えられ、中島さんは私の版画についての教師でした。もちろん様々な作品を分けていただきました。

 2003年の春のある日、平安画廊に行ったとき中島さんから「版画芸術に谷口さんをコレクターとして紹介したよ。いずれ取材に行かれるからよろしくね。」と言われました。

 私はそのときギャラリー立ち上げの準備をしていたときでした。6月か7月のはじめだったでしょうか。
版画芸術の編集長の松山さんが訪ねてこられました。

 松山さんから次号はコレクター特集を組むので取材に応じて欲しいとのことでした。私はコレクターが高じて9月末から画廊を始めることになったことを告げると、非常に興味を示され取材をして帰られたのです。

 その記事が2003年9月発売の版画芸術に載りました。わたしにとってはラッキーでした。コレクターが画廊を始めるということで版画ファンに関心を持っていただいたようで、それ以降私の画廊を訪ねてこられる版画ファンが結構おられます。

 このように中島さんから様々なことを学び、また、中島さんに画廊運営のイロハを学び、また、コレクターとして版画芸術に紹介していただいたことが私のギャラリー運営の基盤になっています。

 中島さんの訃報に接し、深くお悔やみ申し上げ、いままでの業績に敬意を表する次第です。

 

 

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