アートゾーン神楽岡美芸短信

ギャラリストが様々な角度から日記風に伝える展示会通信です。

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版画入門2!それでは銅版画を学びましょう!!

 版画入門の1回目は木版画でした。今回は銅版画を学びましょう。

 銅版画はヨーロッパで始まりました。

 ヨーロッパ中世の絵画は旧約聖書や新約聖書を題材にした絵画やギリシャ神話から取材した絵画がほとんどです。それら宗教絵画や宮廷絵画の発注者は教会と貴族達でありました。

 これら絵画は権力を誇示するものであり庶民の手に入るものではなかったのです。

 しかし、15世紀にルネッサンス運動が起こり禁欲的な世界から精神開放を謳う社会へと移行して行きダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、ラファエル達が活躍しました。また並行して宗教改革運動も起こりました。

 その時代に新宗教普及のため銅版画が利用されそれらが庶民の手に渡りました。銅版画作成を担ったのは金工師たち職人でしたが教会お抱えの画家や宮廷お抱えの画家達の中にも銅版画をするものが出てきました。デューラーが有名です。

 17世紀には入るとレンブラントが優れた版画作品を残しました。

 それ以降多くの作家達の作品は版画工房の職人達によって版画になり広く庶民の手にわたるようになりました。また、18世紀に産業革命が起こりゴヤなど新しいタイプの画家達が生まれ彼らは銅版画もしました。

 このように銅版画はヨーロッパで長い歴史をもちますが、日本に入ってきたのは幕末のようで司馬江漢が最初に作品を作ったようです。

 それでは銅版画技術についてお話します。

 直接法と間接法があります。

 直接法は鉄筆(ビュランまたはニードルという器具)で直接銅版を彫り、その溝に絵の具をつめて紙に転写する方法です。

 ビュラン彫りをエングレービング、ニードルで彫ったものをドライポイントといいます。

 さらに、鉄筆で縦横に細かい線を引き、その目をヘラで潰すことで図柄を描き絵の具をつめ転写する方法をメゾチントといいます。

 間接法は銅板を腐食剤(通常希硝酸や塩化第二鉄です。)で腐蝕した後溝に絵の具をつめ紙に転写する方法です。

 この方法にエッチングとアクアチントの二つの方法があります。

 エッチングは銅板に防食材(グランドという。)を塗った後鉄筆で絵を描き(描かれたところの防食材が剥がれます)、その後腐食剤で腐蝕する方法です。

 アクアチントは銅板上全面に松脂の粉を落とし接着してから腐蝕し、絵の具を詰め紙に転写する方法です。全面黒くしないためには部分的にヘラで銅板を平らにしたりマスキングしたりして絵を描くことが出来ます。

 このように銅版画は様々なテクニックがあり奥の深いものですが、日本の作家も戦後世界的に活躍した作家として長谷川潔、浜口陽三、池田満寿夫たちが有名です。

 当店が扱う作家は下記の通りです。

 池田満寿夫
 山本容子
 山下清澄
 中林忠良
 海老塚耕一
 木村茂
 斎藤カオル
 綿引明浩
 安藤真司
 今村由男
 樋勝朋巳
 深沢幸雄
 林孝彦
 橘宣郁子
 坂東壮一
 吉村佳映
 など

詳しくはHPをご覧下さい。

 HP http://artzone-kaguraoka.com 

なお、3月30日から日本版画協会展が京都市美術館で始まりますが、様々なテクニックの版画が並びますので是非ご覧下さい。上記にあげた銅板テクニックを駆使した作家たちもたくさんいます。参考になるのではないでしょうか。
 

   
 

 

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