アートゾーン神楽岡美芸短信

ギャラリストが様々な角度から日記風に伝える展示会通信です。

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パリのある版画工房アトリエ・コントルポアンを知っていますか?

 戦前からパリに版画家ヘイターが開いているアトリエ17がりありました。

 アトリエ17ではミロ、シャガールなどが出入りしヘイターの指導の下、版画を摺っていましたが、戦争が激しくなりニューヨークに移転しました。

 ニューヨークではヨーロッパから疎開した作家たちやポロックなどのアメリカの作家たちがアトリエ17に出入りすることになり大変な賑わいだったそうです。

 戦後になり岡本太郎や齊藤寿一などの日本人作家もアトリエ17に出入りするようになりヘイターに学びました。

 80年代に入りヘイターが亡くなり、エクトール・ソニエが主宰者となりあとを継ぎ、アトリエ名もアトリエ・コントルポアンと変更しました。

 現在、コントルポアンで研修した作家達のグループ展をアートゾーン神楽岡で開催中ですが、その中の一人阿部彰氏はヘイターに学びヘイターの助手として働いた一人です。

 阿部氏はエングレービングの作家です。エングレービングはビュランと言う特殊な彫刻等で銅版を直接彫る手法です。彫金技術が版画に応用されたもので15世紀ごろからヨーロッパで広まっていたものです。

 阿部氏はパリに在住し活躍するとともにシュールレアリズム作家として有名なハンス・ベルメールの彫り、摺りもしています。

下記は阿部氏の作品です。
阿部

 波動や岩肌をビュランで鋭く緻密に彫りこまれた作品です。シート価格はそれぞれ100,000円です。

エクトール・ソニエの作品はヘイターの編み出した一版多色刷りを踏襲し現在コントルポアンの主催者です。

下記がソニエの作品です。
ソノエ

 ソニエの作品は軽やかな旋律のピアノ曲が流れ出るようなリズムのある作品ばかりです。今回展示の作品は7万円から8万円程度の作品が中心です。

 今村由男、齊藤修、大矢雅章は90年以降に文化庁の研修委員に選抜されコントルポアンで学んだ作家です。

 まず、今村由男は当店で既に個展を3回している作家ですが、彼の宇宙観、自然観が壮大で絵の中に引き込まれる魅力があります。

下記が今村由男の作品です。
今村

 この作品は大作ですが、今回は小さい作品も展示しており小さい作品であれば1万5千円から3万円程度であります。

 次に、大矢雅章です。当店でははじめて紹介する作家ですが、彼は2008年に文化省海外研修員に選ばれコントルポアンで学んできました。

 今回は新たに詩人谷村秀格と組んで詩画集「糸遊」を刊行しました。その作品を当店2階に展示しましたが、谷村の俳句に着想して大矢が版画作品を制作し、その版画作品にあわせたオリジナルの字体で谷村が「書」を書き加えるといった手の込んだコラボレーション作品です。二人の息がぴたりと合った見事な作品です。

 版画をケースの裏に貼り付けたケース入り8枚セットで18万円ですが、彼らのこの作品に対する思い入れと見事な出来栄えからすれば破格の値段だと思います。実に出来の良い詩画集です。

 写真写りが悪いですが下記が詩画集です。
大矢

最後に齊藤修の作品です。木口木版の作家で水晶などの自然石の結晶をモチーフにした作品を長年制作してきました。最近は文楽人形なども描いています。

 下記が齊藤修の作品です。
齊藤

以上、アトリエ・コントルポアンで学んだ5人の作家です。

現在、アートゾーン神楽岡で紹介しています。是非ご覧下さい。

パリで研鑽した作家たち~~文化庁研修員とコントルポアン作家展~
8月27日(金)~9月5日(日)

 

 




 

 

 

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