アートゾーン神楽岡美芸短信

ギャラリストが様々な角度から日記風に伝える展示会通信です。

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小野知美さん!大いに語る!!

 小野知美展はあと2日(~26日)です。

 9月10日から始まりましたが、今までに大変多くの方々が小野知美展を見に来てくださいました。

 そして、何と多くの方々が小野作品とその人柄に触れて感銘を受けておられることか。

 小野さんはニューヨークのアート・スチューデント・インスチチュートに入学し石版画を学び始め、以来NYに永住して16年になるとのことですが、今ではこのインスチチュートで石版画を教えながら制作活動をしています。

 この間に制作を通じ小野ファンが広がってきました。アメリカではNYなど美術館やギャラリーで個展、グループ展も増えています。日本のギャラリーも小野作品の魅力に嵌っているギャラリーが増えてきました。

 今回、アートゾーン神楽岡での個展に一般客以外にNYから尺八の先生、碁の先生、中学校時代に習っていた絵の先生、大阪や名古屋や宇都宮などのギャラリーのオーナーたち、NYで知り合ったというファッションデザイナーなどなど、多彩な知り合いが多く来られました。

 それでは、小野さんの作品の魅力は何なのか。小野さんと色々話をするなかで探っていきます。

 小野さんは小学校の頃から絵が好きで得意科目だったそうで絵描きになるのが夢でした。だから迷わず大学で日本画を学びました。

 しかし、日本画を学ぶ中で日本のヒエラルキー社会に疑問を感じ、海外に活路を求める決心をし、まずスペインにわたったのでした。

 しかし、スペインのアート市場が狭いことが判り、アメリカのNYに渡ったのです。

 バイトをしながらArt student Instituteで学んだのですが、このアートスクールは公益法人で学費も安く、奨学金も充実していて、また石版画プレスも充分使えるなど理想の環境だったようです。

 また、石版画が体質に合っていたとのことで、夜遅くまで夢中になって制作していたため、学内では評判になっていたとのことでした。

 アメリカの美術教育は発想力、クリエイティブが重視されるので先生や先輩や他人からのプレッシャーを感じずに自由に発想できるので、自分の世界を展開できるとのことでした。

 アメリカでの日常生活は芸術家達が中心に住む共同住宅での生活で、不要になったものは必要な人に譲りあうといったような互い助け合いながらの生活だそうです。

 その住宅から今はart student Institute に週3回石版画を教えに行き、それ以外の日は制作に集中している毎日だそうです。

 情報の溢れるNYですが制作中は情報を断ち、心をピュアに整えるようにしているそうです。

 小野知美さんが描く大きなテーマは一貫して生命の発生、成長、増殖などで、生命の尊厳に対する温かい眼差しを感じるものばかりですが、アメリカの自由な空気の中で必要なときには助け合うという暖かい環境に接することで醸成されていったのかもしれません。

 小野さんは、アメリカは競争社会といわれるが少なくとも美術界については私はそうは思わない、と断言されました。

 小野さんはJUNと言う名の一匹の猫とともに生活しているとのことですが、気ままなJUNがあくびをしたり、背伸びをしたり、寝転がったりしているとJUNていいな!と思い何故かエネルギーを貰うようです。

 小野さんはJUNにアメリカの自由を感じ、JUNとの共同生活でエネルギーを受け、共同住宅の住人達との間の互助生活で連帯感を感じ、Instituteで石版画を教授することで責任感を醸成し、作品制作の時間に充実感を感じながら、日々淡々と生命の尊厳を追求する作品を描き続ける作家生活をおくって来られたのでしょう。

 そのような姿勢が作品の中ににじみ出ています。

 朧に見える作品群ですが、それらの作品と時間をかけて対話をすると、日本人が共有して持っている自然観を感得でき心に平安を与えてくれるのです。

 今、日本の文化として紹介されているアニメやお宅文化とは対極の侘び寂びの日本文化が小野作品には投影されているように私には見えます。

 わずか、後二日ですが是非ゆっくりと小野作品と対話してください。

 御来場をお待ちしています。




 

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