アートゾーン神楽岡美芸短信

ギャラリストが様々な角度から日記風に伝える展示会通信です。

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オット・ディックスと近藤高弘とマン・レイを見る!

 昨日は久々に大阪の美術館めぐりをしました。
 
 まず、伊丹市立美術館で開催中のオット・ディックスの版画展と別館で開催の近藤高弘の陶磁器展から

 オット・ディックスの版画展のタイトルは「直視せよ!戦争と狂乱ー1920年代のドイツー」、その内容は戦争の狂気を第一次大戦の従軍体験を通じ、克明に残酷なまでに描かれた版画が90点余り並んでいます。

 従軍体験がトラウマとなって戦争の狂気を描かずには入られなかったのでしょう。戦争終了から6年にもわたり戦争シリーズの版画を作り続けました。

 日本人作家では浜田知明が戦争体験を版画にしましたが、浜田の表現にはまだ詩情性がありますが、オットの作品は戦争の残酷さを徹底的にリアルに克明に描いて強烈な印象です。

 戦争が人間を狂人にし、戦後社会に大きな傷跡を残すことを訴えています。


 同じく伊丹市立美術館別館の酒蔵跡で近藤高弘の作品を見ました。

 近藤は現代陶芸で最も注目されている作家で器から離れオブジェを制作しています。今回は近藤が開発した銀滴を垂らした立体オブジェと立体セルフフェイスが飾られていました。

 常に新しいものを追求する近藤高弘の姿勢が垣間見られ見ごたえのあるものでした。


 午後から大阪国際美術館で開催のマン・レイ展を見ました。

 マン・レイの写真は有名ですが、写真以外にも絵画やオブジェ、版画など制作しています。
 
 今回はマン・レイ財団が所蔵する作品も含め400点余りの作品が展示されています。

 ロシア系両親のもとアメリカのフィラデルフィアで生まれたマン・レイは写真に興味を持ち様々な実験的写真を取り続けます。

 しかし、アメリカでは認められずパリへ移住し、マルセル・ジュシャンやマックス・エルンストなどと親交を持ち開花していきます。

 ほとんどが写真作品で、それもポートレート写真が多かったですが、各人物の性格や個性が読み取れるような撮影が行われていて、さすが写真の神様といわれるだけあるなあと思いました。

 また、実験的な試みとして印画紙の上に様々なものを置き投影画像を写し取るようなレイヨグラフというものを作っています。

 写真のを芸術制作の道具として駆使した先駆者として高い評価があるのですが、その全貌が見られ興味ある展示会でした。


なお、それぞれの会期は下記の通りです。是非ご覧になっては如何ですか。どれも良い展示会でした。

 オット・ディックス展 ~12/19(日)  伊丹市立美術館
 近藤高弘展       ~11/7(日)  伊丹市立美術館 
 マン・レイ展     ~11/14(日) 大阪国立国際美術館




 

 

 


 

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