アートゾーン神楽岡美芸短信

ギャラリストが様々な角度から日記風に伝える展示会通信です。

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2/7(水) 「東山魁夷版画100選」の版画の値段にビックリ!

 京都・大丸で今日から開かれている「東山魁夷版画100選」を見に行きました。他に平山郁夫、加山又造、片岡球子などの版画が展示されていました。

東山魁夷も平山郁夫も日本画の原画から起こした版画で私たちはエスタンプといっておりオリジナル版画と区別しています。

エスタンプは版元が作家の了解を得て製品化したものですが、今回の東山魁夷の物を見ると様々な形態が混在していました。
ここで製品とあえて言うのは、本人が版画のために作った作品ではないからです。

①東山魁夷直筆のサインとエディションの入ったもの、②エディション入りで落款だけ押しもの、③サインも落款もなくエディションだけのものです。さらに、復刻版、新復刻版もあります。

①は本人がサインを入れていますので初期の版画でしょう。②は落款を本人か版元が落款を預かり押印をしたものでしょう。③は本人または遺族の了解を得ただけで出版したものでしょう。③については復刻版、新復刻版として出版されているのかもしれません。

①も②も③も200部から300部前後出版されていて、①②の製品は50万円から150万円の価格帯で100万円前後が多いように思いました。また、③は20万から40万円程度でした。

この価格を見て本当に驚きました。余りにも高すぎるのです。確かに東山魁夷も平山郁夫も大作家です。しかし、彼らはオリジナル版画を作ったわけではありません。版元が売れるから版画に仕立てたのです。

それに対して、加山又造の銅版画、片岡球子のリトグラフはオリジナル版画です。つまり、加山も片岡も版画の特性を十分理解し自分の意思で版画にしています。加山と片岡の<作品>と東山と平山の<製品>の違いは明らかです。私なら加山作品、片岡作品を薦めます。

上記東山や平山のエスタンプの価格はピカソ、ミロ、ダリ、シャガールなど世界の市場で通用する巨匠作家の版画作品と同格の価格です。
言っておきますが、上記の巨匠は版画の特性を熟知した上で版画制作に取り組んでいます。

素晴らしいオリジナル版画作品を作り続けている作家たちが国内外に大勢います。そしてそれらのオリジナル作品のほうが大抵は東山や平山のエスタンプより安く手に入ります。よくよく考え、本当のギャラリストのアドバイスを得てご購入ください。

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平山郁夫

平山郁夫平山 郁夫(ひらやま いくお、1930年(昭和5年)6月15日 - )は、日本画|日本画家、教育関係人物一覧|教育者。東京藝術大学校長|前学長。現代日本画壇の最高峰に位置する画家であり、その作品価格は存命する画家の中で飛びぬけて高い。主な役職は

  • 2007/03/30(金) 09:20:05 |
  • 杏美のブログ

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