アートゾーン神楽岡美芸短信

ギャラリストが様々な角度から日記風に伝える展示会通信です。

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5/22(木) 相国寺での「若冲展」に感動す!!

 22日(木)に相国寺で開催されている「若冲展」を見に行ってきました。

 普段は静かな相国寺承天閣に過去に何回か行って、若冲の「葡萄図」と「芭蕉図」を見たことがあります。特に、葡萄図の葉と蔓の絡まりの見事さにすごい作家がいるものだと関心をしていました。

 しかし、若冲が今ほど関心を持たれていない頃でしたので「知る人ぞ知る」画家と言う程度の認識でしたね。私は密かに「こんなにすごい隠れた画家」を知っているのだという自己満足の世界に浸っていました。

 ところが2000年に大規模な「若冲 没後200年」展が京都国立博物館で開催され、かってない人気を呼び空前の観客が詰め掛けました。

 私も当然見に行きましたが、極彩色の華麗な闘鶏などの作品や筆のタッチだけで鶏の動きを描き出している作品等を見て、その力量にあらためて驚嘆しました。緻密な描写をすべきところは緻密に、大胆な動きを出さなければならないところは大胆な執筆で、しかも構図の大胆かつ正確さは筆舌しがたいものでした。

 多分誰もが同じように感嘆したのでしょう。このときから若冲は誰もが知る画家になりました。

 そして昨年に若冲のコレクターであるプライス氏所蔵のプライス・コレクションが公開され、これも見に行きました。日本人が、ないがしろにしてきた若冲を丹念に集めるなど、日本美術に対する洞察力を持っていたプライス氏に全く脱帽です。

 そして今回の相国寺承天閣での若冲展となれば見ないわけには行きません。しかも、120年ぶりに皇室から若冲の「動食綵絵」と「釈迦三尊図」が承天閣に里帰りしてくるということでしたから。

 明治維新の廃仏毀釈の影響で相国寺が皇室に手放した逸品が戻ってくるのです。相国寺はこの時のために承天閣を大幅に拡充充実をしていました。
 
 久々に11時ごろに承天閣美術館に向かうと、同志社大学の周辺から相国寺に至る道は人の行き来の激しい通路と化しており、承天閣に入場するには20分待ちでした。

 入館するとまず最初の部屋で懐かしい「葡萄図」と「芭蕉図」と再開しました。しかし、両方ともガラスの壁で仕切られておりセキュリティ体制が完備していました。人影のない静かな館内で見られた頃が懐かしく蘇りました。

 次の部屋に里帰りの作品が展示されているのですが、その部屋に至る通路の人々の動きが止まり遅々として動かず、の状態でした。

 ようやく館内に入るとむせ返る人だかりで、人垣を掻き分けながら見る状態でしたが、とにかく素晴らしい、「動食綵絵」30葉が左右壁面に15葉づつ展示されていて、それを睨むように中央に「釈迦三尊図」3葉が展示されています。

 江戸時代にはこのように展示されていたとの記録に基づいて再現されているようです。

 わたしは館内の「後ろが支えておりますので前の方は速やかに移動してください」との声にも動じず、前から見たり中央から見回したりしながら没我の世界に浸りました。

 今回の図録は2500円です。これはお買い得です。

 恐らく今年1,2を争う展覧会にノミネートできるでしょう。

 皆さん「若冲展」をお見逃しなく!!! 

 

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相国寺相国寺 (しょうこくじ)は、京都市上京区にある臨済宗相国寺派大本山の寺院。山号を万年山と称し、詳しくは「万年山相国承天禅寺」と称する。本尊は釈迦如来、開基(創立者)は足利義満、開山は夢窓疎石である。足利将軍家ゆかりの禅寺であり、京都五山の第2位に列せ

  • 2007/07/29(日) 10:23:37 |
  • 京都探索どっとこむ

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