アートゾーン神楽岡美芸短信

ギャラリストが様々な角度から日記風に伝える展示会通信です。

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6/25(月) 海外アート事情② ヴァイオリンの町クレモナにて!

 6/8ミラノに未練を残し、午後クレモナへ向かいました。クレモナはミラノから車で約1時間半です。

 クレモナは17世紀にヴァイオリンの名器を数多く制作したアマーティ一族やストラディバリウスを生んだ町です。

 ストラディバリウスがなくなった後ヴァイオリン作りが廃ってしまいましたが、20世紀に入り町を蘇らそうと各地からヴァイオリン製作者が集まり再び活気をとりもどしたそうです。

 この町に25年前から永住しヴァイオリン製作に専念している日本人松下敏幸さんを訪ねるため私たち視察団はクレモナに訪れました。

 実は松下さんには今年の春先にヴァイオリン作品展示会の件で「アートゾーン神楽岡」で会っていました。

 初めてお会いしたときの松下さんの気迫ある対応に感動し松下さんのヴァイオリン作品展(来年11月)を引き受けました。また、製作されているクレモナにお伺いすることを約束したのです。

 そういうわけで松下さんを通じて前もって予約しておいたホテルで松下さんにお会いし、松下さんのヴァイオリン工房に案内していただきました。

 ヴァイオリンの材料は表面に軽いもみの木を、側面と裏面は硬いカエデを使います。松下さんは実際に山に入り使える木を探すそうです。そうして選び抜いた木をヴァイオリン製作に必要なサイズに切り乾くまで保存されます。下記が保管されているところです。

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 ヴァイオリン製作(ヴィオラ、チェロも製作)に必要なサイズに切り取られた木を例のひょうたん型に切り取り、さらにノミで5ミリ程度の薄さにまで掘り進めますが、この作業は長年の経験が必要です。
 
 ヴァイオリンは全体に微妙なカーブが付いており、また、左右対称にS字型の穴が開いていますが、その表面のカーブやS字穴によって音色が変わります。下記はノミなどの道具が入っている机と作業台です。
 
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 松下さんから説明を受けているところです。ヴァイオリンの型は色々あるようですが結局ストラディヴァリウスの作った形のものが良い音が出るようです。そのカタチを再現する努力を日夜されているようですが当時の製作過程の記録がほとんど残っておらないようで試行錯誤を未だにしていると言ってられました。

20070625155014.jpg


 下記は完成真近かのヴァイオリンやチェロです。

20070625155055.jpg


 仕上げのニス塗りは重要でストラディバリウスのような重厚な塗りが未だにできず研究中とのことでした。下記はニスの材料です。

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松下さんから詳しく製作過程を教えていただき、ヴァイオリン製作が如何にに大変な作業でありかが良くわかりました。

 また、松下さんの素晴らしさは日々研究を怠らずストラディバリウスを越えようとされていることでした。その努力は並大抵でないと実感しました。

 過去にヨーロッパでのヴァイオリン製作コンペで何度か金賞を取ってこられ、2004年にNHK教育番組で紹介されたのもうなずけました。

 その夜はクレモナを流れるポー川河畔のレストランに行き夜遅くまで話し飲み楽しい時間を過ごしました。

 翌朝は弦楽器コレクションのある市庁舎とストラディバリウス博物館を案内していただきさらに詳しい説明を受けました。

 ところで、クレモナの町はドウーモー(大聖堂)を中心に広がる小さな町ですが本当にきれいな町ですみやすい町だと感じました。

 来年11月開催の松下敏幸ヴァイオリン制作作品展のイメージもかなり出来上がり今から楽しみです。

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 9日昼過ぎクレモナを後にしヴェネチアに向かいました。


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